本日のこどもの本・2009年7月

注目の新刊やフェア、気になる本、児童書にまつわる話を、エナミを中心にメンバーが、つれづれ綴るコーナーです。

7月8日(水) 新刊・『おばけなんてないさ』

せなけいこさんの新刊は、お馴染のこどものうた、「おばけなんてないさ」の歌詞に絵をつけた本です。何故?と思ったのですが、理由は簡単、せなけいこさんが「おばけなんてないさ」のうたが大好きだからだそうです。大好きすぎて、本を出してしまうなんて、すごいなあ、いいなあ。歌いながら読むときっと楽しいと思います。
(『おばけなんてないさ』 せなけいこ・絵 ポプラ社)

7月8日(水) ねずみくん35周年にちなんで

なかえよしをさんと上野紀子さんのねずみくんシリーズが今年で35週年!というお話は以前しました。私は妹と20日の京都ブックフェアでのサイン会に行く予定です。
妹は、お二人の作品の『いたずらララちゃん』が大好きです。妹がいつまでもいらずらっこなのはララちゃんのおかげ(?)だといっても過言ではありません。この本とも、ももやまぶんこで出会いました。
私は、『ねずみくん』シリーズの中では『ねずみくんとホットケーキ』が一番好きです。他の本も、優しさとユーモアにあふれています。お二人の作品の中で一番をあげるとすれば『ぞうのボタン』。衝撃!字のない絵本ですが、よみきかせでも充分ウケるんですよ。少しだけ絵を解説しながら読むか、慣れた仲の相手なら、しれっとした顔で無言でページをめくります。
お二人のホームページも楽しい!実験精神にあふれています。中でも、文化庁芸術祭奨励賞を受賞された4コマ漫画は・・・!!!必見です。
ねずみくんのページ

7月8日(水) 新刊・『ポップアップ絵本 にじいろのさかなのかくれんぼ』

ついついしかけ絵本にばかり目がいってしまいます。にじいろのさかなのポップアップが出ました。ここ最近のしかけ絵本の中でも高水準です(※エナミ基準)。物語はほとんど無いですが、みて楽しめる本です。
※エナミ基準=シンプルでも、新鮮な驚きを与えてくれるものが高評価。ときとしてあまり飛び出さないほうがいいときもある。
(『ポップアップ絵本 にじいろのさかなのかくれんぼ』 マーカス・フィスター・作 講談社)

7月8日(水) 新刊・『なつですよ』

セミに、海、夕立に、プール・・・夏の風物詩がてんこもりの新刊です。これぞ日本の夏!という感じです。「夏らしいもの」をひたすら紹介していくだけといえばそれだけなのですが、ありそうでなかった絵本だなと思います。おはなし会の導入に使う本としていいと思います。四季の絵本シリーズとしてこれから秋、冬、春、と出てくるのかな、楽しみです。
(『なつですよ』 柴田 晋吾・作  近藤 薫美子・絵 金の星社)

7月13日(月) イベント・国際児童青少年演劇フェスティバル大阪2009

通称たこたんフェスタ。7月25日から8月2日まで、大阪のいろんなところで、人形劇や演劇が見れます(有料)。
夏の風物詩になりつつ・・・あるのか・・・?毎年興味はあるのですが、演目が非常に多く、どれを見に行こうか迷います。そしてエイ!と見に行った海外招聘作品が、芸術性が高すぎて私には到底理解が及ばなかったりして・・・。
今年は、シアター・マラシーナの「あなたは誰?」、マイニンゲン劇場の「スズの兵隊」、シアターハウス・ジュンゲル・ヴィーンの「サプライズ」あたりが気になります。
8月2日に城北市民学習センターで催される、人形劇団京芸さんの「うえだぼんたのみち草げきじょう」は、4月に人形芝居フェスティバルで上演されていて、おもしろかったので、おすすめです。子供向けですが、大人も心底楽しめます。

7月14日(火) 長谷川義史さんの講演会に行ってきました

7月12日、平野図書館で実施された、長谷川義史さんの講演会に行ってきました。
講演会というよりライブで、「しってるねん」「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん」「いいからいいから 3」「へっこきよめどん(?)」の朗読、ライブ紙芝居「ぶしょうねこ」「医者と患者」(白板に張った紙に、絵を描きながら、落語さながらに語ってゆく)の披露、ウクレレをかき鳴らしながら「おたんじょうびおめでとう」その他、自作の歌を歌う、という多才ぶりで、子ども20数名を含む70人が笑いこけました。
でも皮肉もちくり。「幼稚園いくのいやや」という歌の一節を「小学校いくのいやや、聞きとうもない絵本を読みにおばちゃんがくるのんがいやや」と替え歌に。聴衆のほとんどが読み聞かせグループだけに、起こった笑いは複雑でした。でも、私たちはいい気になってるけど、確かにそう思っている子もいるやろし、苦々しく見ている“識者”もいはる(赤木かん子さんとか)のは事実です。
「読んであげてる」ではなく「読む機会を与えていただいている」という気持ちをわすれないようにしなくては・・・と思いました。(ネギシ)

7月23日(木) 新刊・『あたし、ピーカンちゃん』

てるてるぼうずなのに雨男な『ぼく、あめふりお』の続編。晴れ女のてるてるぼうず、ピーカンちゃんが主人公のお話。ページ上でくるくる動き回る、ピーカンちゃんの動きがかわいらしい!植物が育つためには、太陽の光も、雨も、両方大事。私たち人間にとっても、そうですよね。さわやかなラブストーリーの側面もあり、楽しめる絵本でした。『ぼく、あめふりお』も、改めて良いお話です
(『あたし、ピーカンちゃん』大森裕子・作 教育画劇 2009年)

7月25日(金) イベント情報

8月29日、30日に、奈良教育大学にて絵本ギャラリーin奈良が開催されます。
絵本展や、おはなし会、絵本の販売など。普段目にすることの少ない、ユニバーサル絵本(目が見えない方のために、絵を布などで立体的に描いた絵本など)を見れるのも楽しみです。
そしてなんといっても目玉は、絵本作家さんを招いての講演会&サイン会!今年はこんなラインナップです。
29日13:00〜15:00 さいとうしのぶさんのトーク&ワークショップ「うたっておどって絵本を作ろう!〜○ちゃん○がつく○○○〜」(ミニ絵本を作るみたいです。終了後にサイン会も)
30日13:30〜14:30 内田麟太郎さんの講演会&サイン会「絵本であれこれ」
いずれも、事前申し込みが必要です。
http://www.nara-np.co.jp/special/ehon_gallery/ ここの下の方にパンフレット画像があり、応募方法が載っています。

続いて、もうすぐですが、8月1日に、大阪のシアターBRAVA!にて、「おはなし夢ひろば21」が開催されます。MBSのアナウンサーの方が、いろんな絵本を朗読してくださるそうです。
こちらの情報は絵本cafe Yomo-ne!というサイトに詳細が載っています。