おすすめの本

季節やテーマに沿ったおすすめ絵本を紹介します。

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心に効く本

心に効く本

絵本には、美しい絵や優しいことばで、辛い心を楽にしたり、傷ついた心を癒してくれる力 があると思います。人によって悩みや痛みはさまざま、ぴったりくる絵本も人それぞれ。多くの人に、自分の気持ちにぴったりな絵本との出会いがあればいいなと思います。
もものこメンバーが選んだ心に効く本を紹介します。


とりあえず、このことば

適応症状: 不安、怒り、焦りなど、広く諸症状に
効  能: 胸のあたりが温かく
用  量: 一日何度でも。症状が和らぐまで服用
特  長: 緩効性

ぼちぼちいこか

ぼちぼちいこか

マイク・セイラー・作 ロバート・グロスマ・絵 いまえよしとも・訳 偕成社

「なにか」になりたいかばくんは、消防士、船乗り、パイロットからバレリーナ(!)、宇宙飛行士まで、いろいろな仕事に挑戦しますが、「・・・になれるやろか?」はことごとく「なられへんかったわ」に終わってしまいます。なにしろ体重や力がありすぎて、バスは前に傾き、「はなのよう」なバレリーナは舞台に大穴をあけて「はなしにもならへん」ありさま。でも、かばくんは、あわてずさわがず、「ここらでちょっと、ひとやすみ」「ま、ぼちぼちいこか ということや」とひるねのハンモックに向かいます。
のどかな大阪弁が、ユーモラスな絵とマッチして、「ほんまに失敗がなんぼのもんや。お茶でも飲んでほっこりしょうか」というゆったり気分にしてくれる絵本です。(ネギシ)

だいじょうぶだいじょうぶ

だいじょうぶ

作・絵: いとう ひろし 出版社: 講談社

僕がちいさな時、ひっこみじあんな僕にとって、まわりはこわい物だらけだった。おじいちゃん はいつも僕に寄り添って「だいじょうぶだいじょうぶ」と言ってくれた。あれから僕は少しおお きくなった。今度は僕がおじいちゃんに言ってあげる番さ…。
誰もが言って貰いたい時ってありますよね「だいじょうぶだいじょうぶ」って。(ハマサキ)

いいからいいから

いいから

長谷川義史・作 絵本館

この絵本に出てくるおじいちゃんは、本当になんでもかんでも「いいからいいから」と言って、受け入れて(許して)しまいます。本の帯に、「いいからいいからは、最強の合言葉」と書いてある通り、何かあったときに「いいからいいから」って呟いてみると、少し心が軽くなる気がします。(エナミ)

あせらず、ゆっくり

適応症状: 思うように事が進まない
効  能: 自信喪失・焦燥感の緩和
用  量: 一日何度でも。症状が和らぐまで服用
特  長: 緩効性

ああ いそがしい いそがしい!

いそがしい!

マイケル・フォアマン・絵 ジョナサン・シップトン・文  せなあいこ・訳 評論社

とってもいいお天気なのに、ママは朝からご機嫌ななめ、お部屋のかたづけ、ごはん作り、洗濯、洗いもの・・・やることが山ほど、ぼくはご本をよんでもらえないし、おやつも遊びもだめっていわれる。でも、ママはやることなすことうまく行かず、とうとう声も出さずに泣き出してしまった。
そこでぼくは・・・誰にも覚えのあるこんな日、「ぼく」はすばらしい解決法をみせてくれます。あなたにもこの処方はきっと効きますよ。(ネギシ)

おさるのまいにち

おさるのまいにち

いとう ひろし・作絵 講談社

この本の中に流れる時間の、なんと穏やかな事でしょう。日々繰り返す日常の大切さや、人とのつながりのあたたかさがここにあります。私たちはあまりに慌しく生きてはいないかな…と考えさせられる1冊。あっという間に読めますが、ゆ〜っくり読んでください。シリーズもぜひ。。(ハマサキ)

わたしはわたし

適応症状: ひっこみじあん、人と接するのが苦手・・・
効  能: 自信欠乏・自責感の緩和、他者への信頼感の涵養
用  量: 一日何度でも。 症状が和らぐまで服用
特  長: 緩効性

わたしとあそんで

わたしとあそんで

マリー・ホール・エッツ・作 よだじゅんいち・訳 福音館書店

原っぱに遊びに出かけた「わたし」(幼い女の子)は、出会った生きものたちに、「あそびましょ」と呼びかけて近寄ろうとしますが、みんなするりと逃げてしまいます。 でも、「わたしが おとをたてずに こしかけていると」ばった、かえる、かめ、りす、かけす、うさぎ、へび、みんな「わたし」のそばにもどってきます。そのうえ、しかのあかちゃんまで!
  幼いころから「もっと積極的に!」と叱咤され続けられてきた私にとって、はじめて「じっとすわっててもいいんやよ」とやさしく言ってもらえた忘れがたい一冊です。(ネギシ)

ふゆねこさん

ふゆねこさん

ハワード・ノッツ・作 まつおかきょうこ・訳 偕成社

 茂みの中に灰色の猫が一匹。夏の野原うまれの猫は冬を知りません。ちらちら降り始めた雪はあらゆるものを覆い、猫の暮らしはだんだんきびしくなってゆきます。猫を見つけた子どもたちが呼びかけても、猫は逃げるばかり。でも子どもたちは、辛抱強く猫にお皿をだしてやり、「うちねこ」になれとことばをかけ続けます。「うち」ってなんだろう?と考える猫は、やがて少しづつ、子どもたちとの距離を縮めてゆき、ついに・・・ 心をひらいた猫が、子どもたちの腕のなかにおさまる瞬間の、緊張と期待のないまぜになった表情が、愛おしく、自分も一歩踏み出してみようかな、と勇気付けられる本です(ネギシ)

カクレンボ・ジャクソン

カクレンボ・ジャクソン

ジャクソンはめだつのが嫌いな恥ずかしがりやさん。そこで出掛けるときは、まるで擬態のようにまわりにとけこんでめだたない服装を工夫します。そのジャクソンがあるとき、お城のパーティに招かれました。一番めだたないはずだったのに、思いがけなく、全員の注目を集めてしまいます・・・ 
自分の存在をかくそうとする、消極的な方向に向かっていたジャクソンの才能が、他者に認められ賞賛されることによって、明るく輝きを増してゆく、というおはなしは、世の恥ずかしがりやさんに勇気を与えてくれます。。(ネギシ)

 
適応症状: わたし、これでいいのかな?人と違うのは不安
効  能: 胸を張る力が沸いてくる
用  量: 一日何度でも。 症状が和らぐまで服用
特  長: 緩効性
   

ロバのロバちゃん

ロバちゃん

ロジャー・デュボアザン・作 くりやがわけいこ・訳 偕成社

「おみみもちょうどいい」かわいいロバのロバちゃん。とてもしあわせなはずなのに、このところ元気がありません。というのも、あるときともだちのうまのパットとくらべると、自分は「みみがながくて ばかみたい」に思えたからです。それからというもの、犬のように垂らしたり、羊をまねて横にしたり、豚にいわれて前向きにしたり・・・と耳をいろいろ変えてみますが、どれもうまく行きません。悲しくて泣いていると、すずめが「きみはロバだよ。ロバらしくみみをぴーんとたててみて」と忠告してくれます。その通りにしたら、「おみみがとてもすてき!」と女の子にほめてもらえました。
ひとが自分よりすてきにみえて落ち込みそうになるときにどうぞ。(ネギシ)

ミリーのすてきなぼうし

ミリーのすてきなぼうし

きたむらさとし・作 BL出版

ミリーはお店で、すてきな帽子をみつけます。でも、その帽子は、とっても高くて買えないみたい。お店の人が、「トクベツなぼうし」を、ミリーに売ってくれますが、実はこの帽子、透明な帽子なんです。でも、ミリーにはその帽子が見えます。自分の思ったとおりの形に、帽子を変えることができるのです。そしてミリーは、皆がそれぞれ違った帽子を持っているということに気付きます・・・。皆がいろんな帽子を被っているところが描かれたページに、はっとさせられます。人それぞれ、違った帽子をもっていて、みんな素敵。そして、想像力があれば、可能性は無限大だと感じさせてくれるのです。(エナミ)

 

さよならとむかいあう

適応症状: 大切な人がいなくなってしまったとき
効  能: 明日を過ごす力になれば
用  量: 一日何度でも
特  長: 緩効性 ゆっくりと、ほんとうにじょじょに。効かないこともあるかもしれない。
  

くまとやまねこ

くまとやまねこ

湯本香樹実・作 酒井 駒子・絵  河出書房新社

湯本さんの文と、酒井駒子さんのモノトーンの絵の調和がすばらしい。最愛の友人である小鳥を亡くした熊は、悲しみを誰にも理解してもらえず心も体も閉じこもってしまいます。ある日、旅の楽師の山猫に出会い、その言葉に心がほぐれ開かれていく…。人は人によって傷つきもするが、救うのもまた人なのだと気づく1冊です。(ハマサキ)

 

ぶたばあちゃん

ぶたばあちゃん

マーガレット・ワイルド・作 ロン・ブルックス・絵 今村葦子・訳 あすなろ書房

ぶたばあちゃんと孫娘は長い間ず〜っと一緒に暮らしてきました。ある日ぶたばあちゃんは、自分に「その時」が近づいている事に気付き、したくを始めます。孫娘は「その時」が何を意味するのかに気付き、胸がはりさけそうになります。
人生の最期を締めくくるという事。そして家族の最期に寄り添うということを、やさしくおだやかに教えてくれます。やわらかな線とあかるい水彩の色使いが秀逸。(ハマサキ)

 

悲しい本

悲しい本

マイケル・ローゼン・作 クェンティン・ブレイク・絵 谷川俊太郎・訳 あかね書房

最愛の人を失った悲しみを癒す、口で言うのは簡単ですが、それがとてつもなく難しいことであることが、この本を読むと伝わります。そこには通り一遍の慰めは通用しません。悲しみを徹底して見つめる絵本です。見つめるしかないということも、あるのかもしれません。(エナミ)

適応症状: ペットロス
効  能: 喪失感・悲哀・空虚感の緩和
用  量: 一日何度でも 症状が和らぐまで服用
特  長: 緩効性 
             

いぬは てんごくで・・・

いぬは てんごくで

シンシア・ライラント・作 中村妙子・訳 偕成社 かみさまは、犬のことをなにからなにまでよくご存知。天国には走り回れるひろいひろい野原、さわぐがちょうを追い掛け回せる湖、いっしょに遊ぶ子どもの天使、いろいろなかたちのドッグビスケットまで用意してくださっている。雲をうらがえしてふわふわのベッドだって作ってくださる。そこで、犬は「おりこうさん」とほめられかわいがられて、時にはこっそり地球につれていってもらい、なつかしい庭の匂いを確かめ、お隣の猫はどうしているか見に行き・・・また天国に帰ってくる。「てんごくは いぬのふるさと」だから。
嬉々として走り回る犬たちと、物陰からそっと見守るかみさま(ごく普通の農家のおじさん)の姿を眺めるたびに、涙がこぼれますが、だんだんこころが軽くなってゆきます。(ネギシ)

小犬のピピン

小犬のピピン

ローズマリ・サトクリフ 作 猪熊葉子 訳 岩波書店

とても臆病なチワワのピピンと「ママ」=飼い主の女の人はお互いに助け合って暮らしてきました。ある日ピピンは天国に召されてしまいますが、「ママ」はピピンがきっと帰ってくると信じて、迎える準備をして待っています。一方、天国の門に着いたピピンは、やさしい天使たちや、ペテロさまの説得を振り切って、「ママ」の光に向かって暗闇と雷鳴のなかを走り出します・・・
読み終えて、「こんな奇跡が自分と旅立ったペットの間にもきっと起こる」と思わせてくれるあたたかいおはなしです。 (ネギシ)

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